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人のための勇気 [読書]


勇気ってなんだろう (岩波ジュニア新書)

勇気ってなんだろう (岩波ジュニア新書)




見られる時間帯はテレビの前にいられないので、
たいてい録画して見ているNHK「クローズアップ現代」。
著者が登場し、この本の趣旨や取材の内容について話していた。

何年か前に起きたイラク人質事件。
ボランティアでイラクの人たちのために活動していた人たちが、
人質となった事件があった。
この時に起こった「自己責任」という言葉でくくった世論。
行くなというのに好きで行ってるんだから、税金使って助けることはない、と。
そんな乱暴な意見が跋扈していた。
当時飲み会の席で親しい友人が、同様のことを述べたので、
「自己責任ってかっこいい言葉で片付けるな」と大喧嘩になった記憶がある。

他人のために自分の命の危険を冒して、現地で活動しているのに、
自己責任だからねと、そんな言葉で片付けるのは的外れだと思ったが、
世論の大きな流れに対し異論を唱える人間にも、世の中は容赦なかった。
そんな苦い記憶が今でもある。

その事件をきっかけに
著者が人質になったひとりをその後も取材し、
現在に至るまでを、中高生向けの新書スタイルでまとめたのが本書である。
昔、指導教授から「小学生でもわかる言葉で書きなさい」と言われたが、
難しいことを小学生でもわかるように説明するってのは、
かなりの難易度である。
この本は、ジュニア向けの企画という前提ではあるが、
難しいことをよくぞここまで噛み砕いてシンプルに説明してくれた、と思う。
むしろ無難に生きるための処世術を知ってしまった大人にこそ、
ぜひ読んで欲しい一冊。

この社会を構成する一人として、自分のできることは何かと考えさせられるとともに、
当時、周囲の人たちと争うのをさけるため、
意見を主張しきれなかった自分を、いまさらながら恥じる。
シンプルなタイトルが、とても重く感じられる。
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カミュ、サルトル、ゾラなど興味ある方に… [読書]


〈人間〉の系譜学―近代的人間像の現在と未来

〈人間〉の系譜学―近代的人間像の現在と未来



いつもワタシのblogでコメントしてくださる黒木さまが、
共編著で本を出版されました。
これまで何人かの研究者のみなさんが書き綴ってこられた内容で、
先日、一冊の本にまとめられ、一気に読めるのでとても楽しみ。
ワタシにとっては、非常に興味深い内容がつまっています。
いや、鋭い考察揃いですがな。

先週、ワタシが探したときはセブンアンドワイでしか注文ができなくて、
少し待たされてしまいましたが、昨日、出掛けに受け取ることができました。
興味のあるかた、ぜひ一度手にとってみてください。
ちなみに、タイトルとサブタイトルがいいなあ、と思うワタシなのでありまする。

ただ…
こういうのは、一気に読みたいと思うので、
まだ手をつけずに持ち歩いているだけなワタクシです。
早くよみてえ。うがー。

人間の系譜学
マルクス研究者の田上孝一氏、源氏物語研究者の助川幸逸郎氏と私の3
人が共編者として、総勢11人の執筆者とともに書いた本がようやく出
版にこぎ着けました。

関係者の皆様には感謝の限りです。

是非、皆様の手に取って頂き、本棚の片隅にでも置いておいて頂ければ
これに勝る喜びはありません。

http://www.press.tokai.ac.jp/bookdetail.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-01800-1

http://www.amazon.co.jp/dp/4486018001/

http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32162260

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彼は最後まで [読書]


遺稿集

遺稿集




鴨ちゃんが亡くなって、1年がすぎた。
一周忌になる命日の少し前、こんな本が出版された。

絶筆となった作品(私小説?)も収められており、
改めて、彼自身が最期の時まで、
事細かに自分の「思い」を遺しておこうとしたのだと、強く感じる。

それにしても、
今のこの世界を、あの世から彼はどう見つめているだろうか。
もっと生きていてほしかった。
とにかく、もっと生きて、この世の中を見つめつづけてほしかった。
鴨ちゃんの目で見つめた世界を、世の中に伝えて欲しかったのに。

死んで欲しくない人は、皆、逝ってしまう。
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【毎日かあさん】近年にない傑作 [読書]

毎日かあさん4 出戻り編

毎日かあさん4 出戻り編

西原理恵子(敬称略)の、待ちに待った新刊「毎日かあさん・出戻り編」が出た。
鴨ちゃんが帰ってきて、もういちど家族4人になって、
そして…
鴨ちゃんが最期の日を迎えるまでのことが、おさめられている。

特に、書きおろしの部分は、
言葉や文章では表現できないほど痛く、
だからといってただ悲しいだけでもなく、
とてもとても「家族」というものを愛している彼女を感じ取れる作品に仕上がっている。

いろいろなことを言う人いる。
意地悪な表現で彼女を揶揄したり、
鴨ちゃんの仕事仲間だった人が、悪しざまに言うのも知っている。
だけど、人のことばより何より、作品を見ればわかることで、
そこには嘘のないありのままの彼女自身が描かれている。
良いことも悪いことも、描いている。

だから、読む者をひきつけてやまないのだ。

今回は、痛い巻だけれども、
読む価値は多いにアリだと思う。
興味のある方、ぜひ一度手にしてみてください。
最近の彼女の作品の中で、間違いなくいちばんの傑作だと思う。

(余談だが、先日、自らの病気をアルコール依存だとカムアウトした三笠宮寛仁親王にも、
読んでほしいなあと思ったりした)


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記憶たどりツール [読書]

気まぐれコンセプト クロニクル

気まぐれコンセプト クロニクル

  • 作者: ホイチョイ・プロダクションズ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/01/20
  • メディア: 単行本

スピリッツを毎週「自分で買って」読んでいた頃、
毎週ささっと読み流していたものだが、
こうやって約20年分をまとめ読みしてみると、
これはこれでスゴいクロニクルになっていることに気づく。

「あの頃、なにがあったっけ?」と、
記憶をたどるツールとしてはオススメ
マンガとか読み物とかって思うと、損した気分になるかも。

ちなみに、表紙のイラストは、
オフィスにおけるワーキングデスクのbefore&afterなのだが、
これを見たオットくんいわく
「オレの職場は、まだこんな感じのデスクだぜ」
だそうで(涙
もちろん指差したのは、before側でした。ううっ


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【読書】もしも富士山が噴火したら [読書]

昼は雲の柱

昼は雲の柱

この本、おいらの地元が舞台になっているので読んでみた。
地元育ちとして地の利があるせいか、リアルさに少々難アリ。
しかし、「もしも…」と考える参考にはなる。

実は、
ウチのオットくんは、噴火の際の配備要員になっているので、
どちらかというと、そのことばかりが頭に浮かんだ。
フツーの地方公務員でも、命の危険のある場所に行くことはあるのだ。
その時ワタシは、笑顔で彼を送り出せるか、と。
(普段よくある、雨の日の配備とはワケが違うのだから)


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ジェンダーってなんだ? [読書]

ジェンダー入門―知らないと恥ずかしい

ジェンダー入門―知らないと恥ずかしい

しばらく読書ネタが続くけど、ゆるしてね。
えー、この本、出たばかりです。
なぜ購入したかというと、オビのあおり文(っていうのね)の
上野千鶴子氏の言葉が気に入ったからってのが大きい。

「ジェンダーを男から学ぶなんてまっぴらごめん。でも…」
という書き出しで始まるあおり文が、イイ。

これはぜひ男性に読んでほしい一冊。
わかりやすく、且つ「反感を感じない文体」で書かれていると思う。
エモーショナルな表現もなく、事実のみを淡々と表現している点は、
偏りがなく、まさに「入門書」である。

男女問わず、「ジェンダーってなんだべ?」と思ったアナタ。
立ち読みでもいいので、この本をパラパラめくってみてくだサイ。


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世界のメガカンパニーの正体は [読書]

トヨタの正体―マスコミ最大のパトロン トヨタの前に赤信号はないのか

トヨタの正体―マスコミ最大のパトロン トヨタの前に赤信号はないのか

  • 作者: 横田 一, 佐高 信, 『週刊金曜日』取材班
  • 出版社/メーカー: 金曜日
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 単行本

へぇ~、尼でもちゃんと売られているんだー、と少しだけ感心。
(外資系に圧力を加えるまではしないか?)

営業だけで今のポジションにたどりついた稀有なメーカーだと、
この会社についてワタシは思っている。
その営業ですら、最近は劣っているように思うのは気のせいか。
営業しか使えなかったのに、その営業がダメダメじゃあね。
メガカンパニーのほころびが、ついに隠し切れなくなったのか、
最近はトヨタ関連のトラブルのニュースが増えてきているように思う。

とはいえ、世界のメガカンパニーになったトヨタは、
政府の経済財政諮問会議や経団連に強いパイプを持ち、
いまやこの国を産業面のみならず、
為政者に対して影響を持ち、社会基盤までも支配しようとしている。

このままトヨタにこの国を牛耳らせてよいものか、と、改めて思う。
とりあえずクルマ好きな人には、ぜひ読んで欲しい一冊としておこう。

余談だが、ワタシはもともと、いまはなき「噂の真相」を読んでいて、
「週刊金曜日」というよりも、
主宰するホンカツ(昔のホンカツはともかく)に疑問を感じていたので、滅多に読まなかったが、
この連載に関しては非常に興味深く読んでいた。
「噂の真相」なきあとは、やはりこの雑誌に頼るしかないのか。
(朝日ニュースターでテレビ版やってるけどね、噂真)


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【転記・追記あり】彼に何が起こったか [読書]

=====2007.3.21追記=====
3月20日、鴨志田穣氏が腎臓がんで亡くなられました。
心よりご冥福をお祈りいたします。

なお、以下はAmazon.co.jpに私が書いたレビューの基になったものです。
======================

酔いがさめたら、うちに帰ろう。

酔いがさめたら、うちに帰ろう。

待ちに待った新刊。
さわりの部分を、OZmallのサイトで、毎週連載していた。
次の回が待ち遠しいくらい、「読ませる」内容だった。

だから、本が届いてすぐに開封して、一気に読んだ。

ここまで書けるほど、彼を駆り立てたものは何か。
それを考えれば考えるほど、想像したくない答えが浮かぶ。

本としては、
著者自身、まだまだ書き足りないような印象が残る。
この一冊に納めるために、おそらくは、原稿を大幅に削ったのではないだろうか。
ディレクターズカットのように、すべてをそのまま読みたいと思った。

何かを問いかけるわけでもなく、問題提起をするわけでもない。
しかし、文章の訴える力というものを、余すところなく示している。

己の血をインクにして、書いた文章の重みなのだろうか。

ゆえに、フィクションです、という最後の断り書きが重い。
これはフィクションなのか?限りなくフィクションに近い真実なのか。
それとも…。

多くのサイバラファンは、どんなふうにこの本を受けとめるだろうか。

いや…そんなことはどうでもいいかもしれない。
きっかけは西原理恵子氏であっても、
この本は、鴨志田穣という一人の人間の生き様が書いてある。
のたうちまわって、苦しんで、彼のたどりついた世界が
ありのまま書かれている。

この境地に至ったのはなぜなのか。
知りたいと思うのは野暮かもしれない。
わたしたちは、作品を通して著者を知るのだから。
知りたければ、作品を読むしかない。


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